街は生きていて、表情にはいつも変化がみられます。この前までにはなかった公共施設・商業施設・住居(戸建・マンション)・道路ができていたりして、人口の増減や人の往来に変化が生まれます。
ポスティングを始める前には時間が許す限りポスティングしたいエリアの現在の状況を、実際に自分で歩いて目で見て確かめてみましょう。エリアの最新の状況を踏まえてポスティングの内容・方法・配布対象住居を決めないと、ポスティングが的外れになって反響が少なくなってしまうことがあります。
世帯数・人口・事業所数・住居形態や世帯構成はもとより、エリアの地形・交通網・競合店の状況・昼夜の人口差なども確かめておくことが重要です。
ポスティングには、「軒並み配布」「一戸建配布」「集合住宅配布」があります。
ポスティング業者の多くは、この3つの配布方法でサービス提供を行っています。
「軒並み配布」は、一戸建て、アパート、マンションなど、配布対象となる建物の種類を問わず軒並みに配布をしていきます。
「一戸建配布」は、文字通り一戸建てのみのポスティング、「集合住宅配布」は、アパート・マンション・公団・URなどにポスティングします。
ポスティングしたいエリアにはどのような人が多く住んでいるか?についてGIS(Geographic Information System:地理情報システム)でエリア特性を地図上で視覚的に見る事ができます。
データは、国勢調査等の基づいて(都道府県、市区町村、町丁目毎に)集計されています。人口、男女別、年齢層別、世帯数はもちろん世帯構成、事業所数、年収別等セグメントに分かれており、それらのデータを引き出せます。
これを利用して、ターゲットに合わせたポスティング戦略を立てることができます。さらには、セグメントをかけあわせたクロス集計する方法も可能です。
ポスティングの部数は、事前に反響をある程度予測して、完了後のお問合せに対応できる規模にしましょう。
例えば、東京都内の単店舗の美容室様でチラシを8000枚配布したところ、反響が非常に多く、150件程のお問合せがきました。すぐに予約がいっぱいになり、お断わりしたケースがありました。うれしい悲鳴ですが、反面、お客様に「せっかく電話したのに…」とマイナスイメージを与えてしまうことにもなってしまいます。
配布期間に余裕がある場合は、予定している全てのチラシを一度に配らず、何回かに分けて配布しましょう。その方が反響に対して効率的な対応ができる場合があります。
ポスティング単価は、次の要素で決まります。
①サイズ・重量
A4・A3・B3・B4など大きさで単価が設定されます。チラシが折ってある場合は、拡げたサイズとなります。DMやPP袋に何種類かのチラシは配布物が入っている場合には、その重量が基準となります。チラシの折り作業やホチキスどめ作業が必要な場合は、ポスティング単価にそれらの作業代が加わります。
②配布方法
一般的に「軒並み配布」・「集合住宅配布」・「一戸建配布」の順で高くなりますが、配布エリア特性とも関わっていますので、業者に確認してください。
③ポスティング期間
ポスティング期間が長ければ、単価が安くなる傾向にあります。チラシ一枚だけの配布する「単配」、他のチラシと一緒に配布する「併配」があります。期間が長ければ併配の調整がしやすく、単価が安くなる場合があります。
過去に「今後、チラシを投函しないでほしい」などのクレームや依頼があった場合、ポスティング業者は、その情報を配布禁止物件として集積しています。
例えば、クレームの発生日時・通報者・クレーム内容・対応者・対応状況・結果などを管理しています。クレームの情報管理は、次回クレ-ム発生への回避につながります。そのため、クレームの保有件数は、ポスティング業者の財産といえます。同時にクレーム者の情報や個人情報のため、各業者はその管理を徹底して行っています。
また、ポスティング業者の中には、ポスティングする際に使用する地図に集積した禁止物件リストを記載している業者があります。このように禁止物件リストを集積し、徹底的に管理している業者をポスティングの依頼先として選択すると良いでしょう。
「チラシお断り・厳禁」にポスティングをしてしまうとクレームになり、貴社のイメージを下げてしまうことがあります。クレームはチラシ投函をしっかり行っている証しとも言えますが、避けたいものです。
一般的な配布禁止基準は以下となります。
・一戸建:配布禁止の表示がある場合、絶対に配布しません。
・集合住宅:まずは、配布をする直前に管理人の了承を得ます。
また、管理人が不在の場合、下記の表示がある集合住宅には配布を行いません。
「警察に通報、罰金、回収」
それでもポスティングとう作業柄、クレームが発生することがあります。あらかじめ、即時に対応できるような業者かどうかを確認し、クレーム発生時の連絡先を伺っておきましょう。
反響率をあげたいのなら、ポスティング部数は限りなく世帯数に近い枚数をポスティングしてみましょう。
世帯数と開きがある少ない枚数ですと、配布スタッフはポスティングしやすいところから順番に配っていきますので、配布スタッフが回りにくい住宅は、チラシが投函されにくい傾向があります。反対に世帯数と近い枚数で配布をした場合、普段チラシがあまり配られないような狭い道路沿いや路地裏などにも配られます。
可能であれば、ポスティング業者が提案する枚数より多い枚数を依頼するようにしましょう。その場合、ポスティング単価が上がることがありますが、反響率は期待できます。
デジタルメディア(HP・Facebook・Twitterなど)と連動させて最新情報や詳細情報を常に発信し、お客様の購買意欲をかきたてることは大変重要なポイントです。
例えば、新規顧客へのアプローチにはチラシのポスティングをし、既存顧客へはデジタルメディアで告知を拡散するのは、大変効果的な手段です。
アナログメディア(チラシ配布等)とデジタルメディアのミックスは、いままで届かなかった情報を多くの潜在顧客へ告知することが可能となります。また、HPがある場合には、顧客誘引につながります。チラシが配られて貴社を知り、HPをみて認知や購買へと進むことが期待できます。
広告費は必要最低限に抑えたいものです。そのため、デジタルメディアを活用している旨をポスティング業者に伝えた後にポスティング依頼をすることで、効果的な配布プランを提案してもらうことが可能となります。
全国手配のポスティングを一社のポスティング業者にまとめて一括で依頼すると大きなメリットがあります。
複数のポスティング業者に依頼すると、それぞれの配布エリアで品質のよいポスティング業者を探して、それぞれのポスティング業者に依頼をしなければなりません。依頼する業者の数だけ時間と手間がかかり、業者選びや依頼作業が煩雑になります。
一社に一括依頼すると窓口がその業者に一本化できて、スムーズにことが運びます。手間や時間をコスト換算してみると結果的には、一社一括手配の方が安価で済むことが多々あります。その分の手間や時間を他の業務に活用していくこともできます。
「全国手配が可能」とうたっているポスティング業者は数多くありますが、中にはポスティング業者のリストをもっているだけで、実績のない業者もあります。さらに、ポスティングの全国手配には、経験や実績が非常に大切です。
全国ポスティングができるポスティング業者を上手に選ぶには、次のことを詳しく聞いてみてください。経験や実績、全国各地のポスティング業者の情報、全国チラシ配布のフロー、クレームやトラブルへの対応・配布完了報告の方法など。
全国配布を日常的におこなっているポスティング業者は、これらの質問に対して丁寧にキチンと答えてくれるでしょう。そして、一度、ためしにポスティングプランや見積もりを依頼してみましょう。